授業での学習内容の定着のためには家庭学習が不可欠である。そこで、「家庭学習の手引き」を作成し、家庭への啓発を行った。これと同時に、家庭学習ノートを最初に1冊ずつ配り、実際にどのように家庭学習を進めていくと良いかについて、各学級担任から別紙の手引き(プリント)を使って説明した。家庭学習を学級担任に提出した際、生徒が授業で教材が手元になくて困らぬよう、事前にどの教材は家庭学習として担任に提出してよいのか、表を作成した。さらに、「教科別家庭学習のすすめ」として、どんなことを家庭学習にするとよいかまとめたプリントで説明した。
〜出した後のひと工夫〜
家庭学習を継続して提出することで、学習の習慣が確立し、基礎学力の定着につながると考え、各学級担任、教科担任とも様々な工夫(継続して提出させる方法、班で取り組ませる方法、ミニカレンダーにシールを貼っていく方法、等)をしている。学習・支援部では提出率の推移を継続して調査してきた。その結果、1年生70%、2年生80%、3年生60%以上の提出率を維持している。特に現2,3年生は学習に関する講演会を2回聞き(共に1月)、現2年生は学級活動でも家庭学習について考え(2月)、実践してきた。3学期に提出率が上昇しているのはそういった刺激があってのことと考えられるが、提出率の悪い生徒を定期テスト前に補習を実施し、家庭学習の大切さを伝えたり、学級担任が励ましのメッセージを書いたりしたのが大きな原動力となっていると考えられる
〜継続は力なり〜
研究1年目には数学の、2年目には英語・社会・理科の基礎的な問題を集めた「西中ドリル」を作成し、全校生徒に配布、活用を図っている。この西中ドリルの中から、定期テストに出題したり、長期休業明けに確認テスト(西中検定)を行ったりしている。その他、授業および長期休業中の宿題として出し、家庭学習ノートに自主的に取り組むなど、その用が図られている。また、国語科については、以前より取り組んでいた「漢字100問テスト」を継続して行っている。内容は小学校6年間で習う漢字であるが、何度も繰り返しテストすることで確実に基礎力が定着していくのが右上のグラフよりはっきりと見て取れる。今後、他の教科に関しても西中ドリルを用いて検定を繰り返し続けていき、効果検証していきたい。
〜地元大学生の活用〜
学習に課題がある生徒に対し、夏季休業中に学習会を行っている。その際、駿河台大学の学生、教育実習生に学習支援ボランティアを依頼している。このことにより、およそ生徒4人あたりに1人の先生がつくことができる。特に数学など個別指導が必要な場合に有効で、よりきめの細かい指導が可能となり、生徒の学習意欲の向上につながっている。夏期学習会の他にも、定期テスト前の放課後の学習会、昼休みの再テスト等で支援を行っている。
★平成27年度夏期学習会参加のべ人数(5日間) |
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1年 | 2年 | 3年 | 合計 |
生徒 | 32 | 48 | 110 | 190 |
教員 | 10 | 13 | 19 | 42 |
ボランティア | 12 | 11 | 8 | 31 |